2015/09/25
こどもの頃、世界はどこまでも大きく広く、なのに自力では行ける場所も出来る事も限られていました。
感動した事や悲しかった事を、誰かに上手に伝える方法もよく分かりませんでした。
ちえりちゃんもそんなこどもの一人。
その代わり、ちえりちゃんは小さな心の中いっぱいに空想を繰り広げています。
ぬいぐるみのチェリーに向ける彼女の表情はとても豊かで、
お母さんや親戚に向ける表情との違いにははっと胸を捕まれます。
悲しい出来事に傷ついた時、人はたったひとりで空想する事で自分自身を癒し乗り越えてゆく時があるのだと思います。
そんな空想にも、実は大切な誰かが住んでいる―そんな事を「ちえりとチェリー」を観て、ちえりちゃんといっしょに思い出させて貰えました。
今、姪や甥を見て、彼らの頭の中や胸の中には、どんな世界が広がっているのだろうと思います。
彼らの傍らにも彼らだけのチェリーが居るのかも知れませんね。